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その世界は存在する。触れられる。伝説の傑作『ダーククリスタル』が新生!(ぴあ)




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出典元: ルイ・ルテリエ監督

Netflixのオリジナルシリーズ『ダーククリスタル:エイジ・オブ・レジスタンス』が30日(金)から全世界で同時に配信を開始する。本作は、1982年製作の伝説的なファンタジー映画『ダーククリスタル』の前日譚を描くもので、最新の映像技術の助けを借りている部分はあるがキャラクター、セットは基本的に当時と変わらず“手作り”にこだわっており、制作者たちは“タクタイル=触覚的な/手で触れられるような”であることが最大のポイントだと考えているようだ。

1982年製作の映画『ダーククリスタル』は、『セサミストリート』も手がけた伝説のマペット作家ジム・ヘンソンが監督を務めた作品で、トラと呼ばれる惑星を舞台に、巨大な力を持つ石“ダーククリスタル”をめぐる冒険が描かれた。劇中に登場する様々な架空の種族はすべて人間が操るマペットや、ロボット技術で細部を動かすアニマトロニクスによって描かれ、縮小されたサイズではあるがセットも実際に製作された。

その独自の世界観、リアルな描写、ワクワクする物語、明るく楽しいだけではない不穏で緊迫感のあるムードは当時の観客を熱狂させ、カルト的な人気を獲得。後にテレビ放映されたりビデオ化されると、幼い子どもたちをも魅了した。その中には成長して映画界で活躍するようになった人も数多く存在する。本シリーズで監督を務めたルイ・レテリエもそのひとりだ。

「映画『ダーククリスタル』はそれまでにまったく観たことのない世界観だった。すべてがリアルで生き生きとしていたからね。僕はフランスで暮らす少年で、登場するのは明らかに人間ではないキャラクターなのに、僕は共感して、キャラクターが物語の中で死んでしまうと泣きたくなるほど悲しい気持ちになったよ。画面に映っているのはパペットのはずなのに、僕は確かにそこに実在するキャラクターを感じたんだ」

映画は公開された瞬間から華々しい評価を得ていたわけではない。しかし、長い時間をかけて世界中の様々な年齢の観客を魅了していき、現在では“伝説”と呼ばれる作品になった。しかし、職人が手作りでキャラクターを作り、セットを建て、人力で操作して撮影する本作の手法は予算も技術も時間もかかるため、現代ではチャレンジする人が減っている。

「だからネットフリックスが“巨大な製作費を投じて、パペットを使って新作を作りましょう!”と言ってくれた時は本当にうれしかったのと同時に驚きもありました」とジム・ヘンソンの娘で、本作のプロデューサーを務めたリサ・ヘンソンは振り返る。「現代ではどんなものもCGでやりたがりますからね。でも私たちヘンソン・カンパニーでは、キャラクターを人間の手で動かす手法に替わりはないと思ってこれまでやってきました。パペットに手を入れて動かすことで、観客の気持ちも動く。それはデジタルでは絶対にできないことなんです」

そこで壮大なシリーズを実現させるために計画が立てられ、工房にデザイナーや職人、作家たちが集まった。しかし最初に行ったのは意外にも“ストーリーづくり”だったという。「ダーククリスタルを過去と同じ手法で再び語ることは、すごく楽しみではあったけど、同時に不安でもあったんだ。そこでまず、パペットだったり、幻想的な世界観だったり、映像技術だったりをすべて取り払って、ストーリーを作ることから作業を始めた。リサや脚本家たちと一緒に長い時間をかけて、現代の観客が楽しめて、同時に普遍的な物語をつくることに専念した。これはこのシリーズをつくる上で大きかったと思う」(レテリエ監督)

単に伝説的な映画の続編や派生作品をつくるのではなく、『ダーククリスタル』のことをまったく知らなくても、2019年にまだ小さいな子どもであっても楽しめる物語をつくる。これは大きなポイントだ。「実は僕には子どもがたくさんいて、このシリーズを完成させるまでの間にさらに子どもが増えたんだけど(笑)、子どもと一緒に楽しめる映画やシリーズがそう多くないことはずっと気になっていたんだ。ピクサー作品だったり、『ロード・オブ・ザ・リング』なんかは一緒に楽しめるけど、『ゲーム・オブ・スローンズ』は小さな子どもと一緒に観られないからね(笑)。だから物語をつくる上では大人も子どもが一緒に楽しめて、観終わった後には描かれるテーマについて語り合えるようなものにしたかったんだよ」(レテリエ監督)

新シリーズ『…エイジ・オブ・レジスタンス』では、巨大な力をもつクリスタルが邪悪な一族によって破壊されてしまい、惑星全体に謎の病が広がる中、若い主人公たちが邪悪な一族の恐るべき陰謀を阻止するべく冒険に旅立つ。映画『ダーククリスタル』と同じ世界観を共有しているが、映画を観ていなくても、何の予備知識がなくても存分に楽しめる物語だ。

満足のいく物語を執筆することができた彼らは安心して全力でパペットづくりや撮影に挑むことができた。父ジムの意志を継いだ娘リサは、本シリーズで父の生み出した手法や想いを現代の観客に届けようとしている。

「このシリーズでは何百人ものハンドメイドの技術者たちに参加してもらって、キャラクターの衣装も髪の毛も歯もすべて“手作り”で制作しました。それこそが“人間的”だと感じられる部分だからです。『ダーククリスタル』を観た人たちが作品に親密さを感じてくれたのだとしたら、それはこの作品が“タクタイル=触覚的な/手で触れられるような”だからでしょう。そこがポイントだと思います。画面にいるキャラクターやセットはCGやアニメと違って実際に存在しているし、そのシーンに行くことができたなら、キャラクターと握手したりハグだってできるかもしれない。そこが特別なんだと思います」

全10話で描かれる物語は、私たちの知らない惑星で、私たちが観たことがない種族が登場する。しかし、本作の世界は確かに存在する。触れることができる。明日から多くの観客が主人公と“一緒に行動している”気持ちになって、壮大な冒険に出かけることになるだろう。

Netflix オリジナルシリーズ
『ダーククリスタル:エイジ・オブ・レジスタンス』
8月30日(金)より全世界同時配信



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